平素は、格別のお引き立ていただき厚くお礼申し上げます。
2024/11/30 | 岩槻本店は11月30日よりオープンします |
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江戸時代までは、日本の礼法では、左が上座でした。京都御所は南を向いており、お日様が昇る東側が上座との考えからだと言われています。
明治になって欧米の文化が入ってきて現在では右が上座が定着しています。
昭和天皇が即位の式で天皇が皇后右にお立ちになった事からお雛様も右上座に変わりました。しかし、今でも京都や昔の習慣を大事にする地方では、左上座で飾っています。
ですので、右上座や左上座については、その意味を理解していれば左右どちらでも間違いではありません。
着付けのお人形を衣装着というのに対して、木地に布を貼り付けた物を木目込みといいます。胴体のヒダの筋へ布の端をヘラできめ込んで作るので木目込み人形と呼ばれるようになりました。木目込み人形の歴史は200年位になるのですが、雛人形としては、大正時代頃から見られるようになり、趣味的、彫刻的な味わいから大人のセンスの人形として愛好されています。
佳月の雛人形は帯で作るのが基本です。
なぜなら、昔の内掛けは帯をつなげて作られており、
内掛けを着ている雛人形も帯で造られるべきだと考えました。
雛人形の本流をたどり、常に最高峰の雛人形を極め続けていきます。
御皇室御嘉納京雛司 平安寿峰
雛人形の衣装に初めて「金彩」、「刺繍」を取り入れる等、裂地の配色の追求に余念がない。 その色彩感は、京人形師随一と称されています。
細かいところに気を配れる気質が息づく雛人形作家です。
佳月でしか手に入らない平安寿峰作の京雛(雛人形)も多く取り揃えております。
女流作家 柴田家千代
初代・柴田家千代の色彩や作風を継承し、
日本古来の伝統と人形本来の美しさにこだわる繊細な美を生み出す女流作家。
佳月でしか手に入らない柴田家千代作の雛人形も多く取り揃えております。
雛人形は、お子様の扼際などを引き受けて身代わりになってくれると言う役割が御座います。 雛人形(ひなにんぎょう)は、数を数える時に、一つ、二つ、三つ、四つ、五つ、六つ、七つと数えた時の一つ(ひとつ)の“ひ”と七つ(ななつ)の“な”をとって雛(ひな)と呼ばれるようになったという説があります。これは、お子様が7歳位までは風邪などの病気にかかり易い為に、身代わりになってくれるお人形を雛人形として飾られるようになったからだと言われています。
また、雛人形を飾りお節句を行うことによりお子様の心に深く刻まれていきます。豊かな愛情を受け子供たちは、きっと優しく心豊かな人に成長していくのではないでしょうか。
ひな祭りはもともと、紙などの簡素な人形(ひとがた)に厄や災いを移して川や海に流す流し雛の行事と、平安時代のお人形(ひいな)遊びが結びついたものです。
ですからお雛様は、人形が身代わりになって、わが子に災いがふりかからないようにと飾られるものです。その根底にあるのは、わが子の幸せを願う親の心。子や孫を思う親や祖父母の愛情は、雛人形というかたちとして残ることによって、また毎年お節句をすることによって、子供の心に深く刻まれていきます。豊かな愛情を受けて育った子供たちは、きっと優しく思いやりにあふれた、心ゆたかな人に成長していくのではないでしょうか。
江戸時代には、雛人形を嫁入り道具の一つとして持たせるという風習がありました。
そのためいまでも、お嫁さんの実家から贈るものという習慣が残っている地域もあります。
けれども雛人形の本来の意味は、お子様の幸せを祈るということ。
現代ではとくに決まりがなく、おじいさま、おばあさまが心を込めて選んで贈ることが多いようです。お仲人さんや親戚、友人はケース入りのわらべ人形や、市松人形などを贈るのが一般的です。
どのお雛様も、一部の量産品を除いて手作りですから、品揃えの豊富なうちに選ぶのがいいでしょう。気に入ったお人形をゆっくり選ぶためにも、年内から二月初旬までの時期が良いと思います。また飾る場所と収納場所を、あらかじめ考えて選ぶことをおすすめします。
現代では、様々な住宅事情に合わせて、お雛様の大きさや種類も多彩になってきています。
まず「親王飾り」は、お内裏様とお雛様おふたりのものです。
場所を選ばずに飾れますし、和室・洋室のどちらにも似合います。
[段飾り]は三段飾り、五段飾り、七段飾りなどがあり、たいへん華やかなものです。お部屋に合わせて、選ばれるといいでしょう。「木目込人形」は布地を木目込み、衣裳を着せたようにしてある人形で型くずれせず、小さく可愛らしいのが特徴です。
「ケース飾り」はすべての飾りがそのままケースに入ったもので場所を選ばず、飾る時間もかかりません。
素材の良さや手間ひまのかけ方、道具類の立派さ、作家による技術や個性の違いなどがあり、それによって価格も違ってきます。はじめは何軒かの人形専門店を見て歩き、しっかり説明を聞くことをおすすめします。扱う商品に自信がある店なら、きっと納得のいく説明が受けられるはずです。それを参考に、あとはご自分の感性で、お顔だち、衣裳、全体の雰囲気など愛着が持てる品をお選びください。
初節句は女の赤ちゃんが産まれて、初めて迎えるお節句(三月三日のひな祭り)です。 本来はひな祭りの当日に、両家の両親やお祝いをいただいた方、親しくしている方などをお招きします。また、その前夜にお祝いすることを、宵節句と言います。ひな祭りのごちそうは、はまぐりのお吸い物とお寿司が定番です。はまぐりは他のはまぐりのフタとは絶対合わないことから、将来よい伴侶に恵まれるという意味があります。またお寿司は、この時期ちょうど新鮮な魚介類が出まわり、季節感を味わうことができるためです。
初節句のお祝い返しは、内祝いとして、お子様の名前で一週間以内にするとよいでしょう。 本来は、お礼状に赤飯や紅白の角砂糖などを添えて贈ります。昔は「雛の使い」といって紙雛をつけ、お返しの使者に見立てたものですが、お子様の写真をかわりにつけて贈っても成長の様子がわかって喜ばれます。しかし、お祝いをいただいた方々をお祝いの席にご招待できれば、お返しはとくに必要ありません。
まず手袋をし、人形のお顔や手、金属に直接ふれないようにします。手や脂分や汗、ハンドクリームなどが、汚れやシミ、サビの原因になってしまうからです。爪で人形に傷をつけないためにも、役立ちます。お道具や小物類は、後でどの箱にどのように入っていたかわからなくなってしまうことがよくあるので、最初にメモや写真を撮っておくと毎年大変役立ちます。
直射日光の当たる場所や埃の多い場所はさけましょう。極端に乾燥した所はヒビの原因になりますし、湿気が多すぎるとカビが生えることもあります。お雛様をしまうときは、飾るとき同様に手袋をします。羽ばたきで丁寧に埃をはらい、薄紙で大切に包みます。防虫剤は、必ずお人形用のものを。また飾った写真を撮っておき、それを飾り方のしおりとともに箱の中に入れておくと、翌年とても便利です。
お雛様はどんなに大切に扱っていても、長い年月の間には、うっかり傷をつけてしまったり、壊れてしまうことがあるかもしれません。気に入って選び、愛着もひとしおのお雛様を、何年たっても快く修理してくれたり、相談にのってくれるお店選びは重要です。購入後の対応のきめ細やかさも、しっかりと見極めてお買い求めになることをおすすめします。
雛人形は、3月3日に飾られるのが一般的ですが、9月9日にも、重陽の節句と言う物があります。長寿を願う意味から菊の節句とも呼ばれています。
重陽の節句では、黄色い毛氈で、雛人形が飾られます。
黄色い毛氈は、木肌で染められた毛氈で虫除けの効果がある染めになります。
重陽の節句は、長寿を願うだけでなく、雛人形の虫干しをしてお雛様の状態を長持ちさせる意味もあるようです。
「破魔弓」は元来魔除け、正月の神占・年占の意で神社では古くからありましたが、武家の勃興してきた平安後期・鎌倉・室町になると、武士のたしなみとされた弓矢が男子誕生の初正月に贈り物として喜ばれるようになりました。また朝廷では皇子誕生の時に魔除け・邪気祓いとして「鳴玄(めいげん)の儀」を行ったといわれます。今日の皇室においても、お子様が誕生して七日目に「読書・鳴弦の儀」が行われています。このような朝廷・武家の間での祝い事はやがて一般庶民の間にも、健やかに育つことを願う親心の表現として浸透していき、現代の破魔弓の基になっているのです。
「羽子板」と聞いて、誰もがまず頭に浮かぶのは「羽根つき」でしょう。室町時代にはこの羽つきを「胡鬼(こき)の子勝負」といい、正月の年占いとして、末広がりの形をした胡鬼板(羽子板)で胡鬼の子(羽根)をつき、その年の平安を祈願したといわれます。江戸時代には胡鬼板(羽子板)に金箔を施した上に、宮中の左義長の儀式の風景を描いた「左義長羽子板」というものが、厄除けとして、貴族への贈り物に用いられました。「左義長」とは、正月の十五日に宮中で行われた魔除けの儀式で、今日、民間では「どんど焼き」などといわれ、注連縄(しめなわ)や門松などをお焚き上げし、その火で焼いた餅を食べて邪気を払う行事として各地で行われています。今日重宝とされているものは、江戸後期から取り入れられた豪華な造りの押絵技法の羽子板です。大きく重く、初春の縁起物としての、また、女児誕生を祝う高尚な贈り物としての役割が強調されてきたからでしょう。
破魔弓も羽子板も赤ちゃんが誕生して初めて迎えるお正月に向けて贈られます。旧暦の十二月から一月の間は十二支による暦の上で「丑・寅」にあたり、いわゆる「鬼門(よくない結果が起こりやすい時)」の時期なのです。つまり破魔弓や羽子板には、その時期を生命力の弱い赤ちゃんが無事に通過できるようにという願いがこめられているのです。
なお、新暦の現代では、一般的に十二月中旬から一月十五日位までお飾りするのが一般的なようです。